九州のほぼ中央、熊本県の北東の端にある小国町。阿蘇の雄大な山々の中にあり、緑と水に恵まれたこの土地の素晴らしい環境の中で育ったのが小国杉です。快適な住空間として評判の小国杉の家がどのようにして生み出されているのか。その材料である小国杉について、詳しくご紹介しましょう。
大分県との県境にある小国町は、阿蘇地方の中でも随一の高冷地です。夏は涼しく、冬は寒さが厳しい。雨量も豊富な上に、冬場は大量の積雪もあります。地質も杉の育成に適したものだと言われています。18世紀の中頃から、肥後細川藩の命令で人工造林が始まり、現在では町の面積の80%近くが森林となっています。
小国杉で最も多い品種はヤブクグリです。さし木が簡単にできて粘りがある材質で、柱・板・建具などに使われます。次に多いアヤスギは、やせて乾いた土地でも育ちますが、材質は優れています。
最初は屋久島や吉野などから移植したので、これらの造林法を参考にしていましたが、次第にそれらが小国杉には適さなくなったため、独自の造林法で育成されるようになりました。
このようにして育てられた小国杉の家は、地元有志の努力のおかげで、その評価を年々高めています。